
「転職エージェント しつこい」と検索したあなたへ。電話やメールが何度も来ると、それだけで疲れてしまいますよね。この記事では、元人材会社の担当として、連絡が多くなる中の事情と、連絡を減らす伝え方を書きます。
✔ 結論
エージェントの連絡が多いのは、お金のもらい方に理由があります。お金は、転職する人ではなく、入社した先の会社から払われるからです。
「今も転職する気があるか」「いつ頃動くか」「どの方法で連絡してほしいか」の3つを先に伝えると、確かめる連絡は減ります。
伝えても変わらない担当なら、担当を変えてもらうか、使うのをやめてかまいません。
目次
1. 転職エージェントは、どうやってお金をもらっているか
連絡が多い理由を知るには、まずエージェントのお金の流れを知ると分かりやすいです。
求人サイトと転職エージェントの違い
求人サイトは、自分で求人を探して、自分で応募するサービスです。転職エージェント(人材紹介)は、担当者があなたの希望を聞いて、合いそうな求人を選んで紹介するサービスです。応募のあとも、面接の日程の調整や、会社への質問を、担当者が間に入って進めます。
人が間に入る分、連絡の回数はどうしても多くなります。
転職する人からは、お金を取ってはいけない
職業安定法という法律で、人材紹介の会社は、仕事を探す人から手数料を取ってはいけないと決まっています。例外は、芸能やモデルなど、国が決めた一部の仕事だけです。なので、20代の転職でエージェントを使うときに、あなたがお金を払うことは、原則としてありません。
お金は、入社した先の会社から払われる
では、エージェントはどこからお金をもらっているのでしょうか。多くのエージェントは、紹介した人が会社に入社したときに、その会社から手数料をもらいます。面談をしただけでは、売上になりません。
求人を紹介しただけでも、売上になりません。あなたが入社して、はじめて売上になります。この仕組みでは、入社が決まらないまま終わると、どれだけ面談や連絡をしても、エージェントの売上はありません。
入社してすぐ辞めると、手数料を返す決まりがある会社もある
エージェントの中には、紹介した人がすぐに辞めたときに、手数料の一部を会社に返す決まり(返戻金制度)を作っているところがあります。この決まりがあるかどうかは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で公開することになっています。
出どころ:厚生労働省・都道府県労働局「職業紹介事業者の皆様へ ~事業運営のルールが変わります~」
つまり、エージェントにとっても、あなたが合わない会社に入ってすぐ辞めることは困ることです。
💡 ポイント
エージェントの売上は、あなたが入社したときに、入社先の会社から入ります。あなたがお金を払うことは、原則ありません。
2. 転職エージェントがしつこい理由
エージェントの連絡が多くなる理由は、主に3つあります。どれも、1章で書いたお金のもらい方とつながっています。
入社が決まらないと、売上にならないから
上に書いたとおり、エージェントの売上は、あなたが入社したときに入ります。だから、今動いている人への連絡が多くなります。応募するか迷っている人には、応募を勧める連絡が増えやすくなります。
返事がないと、状況が分からないから
返事がない人は、迷っているのか、他で決まったのか、エージェントからは分かりません。それを確かめるために、もう一度連絡します。電話に出ないと、メールが来て、またしばらくして電話が来る、ということが起きます。
求人に締め切りがあるから
会社は、決まった人数が集まったら募集を止めます。内定が出たあとも、会社は返事の期限を決めていることがあります。そのため、エージェントは早く返事をもらおうとします。
「この求人は今週で締め切りです」と言われたときは、本当に締め切りがあることもあります。ただ、急いで決める理由が分からないときは、「なぜ今週までなのか」を聞いてかまいません。
希望と違う求人が届くのはなぜか
「しつこい」と感じる理由に、希望と違う求人がたくさん届くこともあります。エージェントは、自分の会社が預かっている求人の中から紹介します。そのため、あなたの希望にぴったり合う求人がないときは、近い求人を送ってくることがあります。
ここで「興味ありません」とだけ返すと、エージェントは何が合わなかったのかが分かりません。「勤務地が遠いので見送ります」「土日休みの求人だけ見たいです」のように、合わなかった理由を一言つけて返してください。理由が分かれば、次に届く求人が変わります。
3. しつこい連絡の断り方
連絡を減らしたいときは、無視するより、一言返す方が早く落ち着きます。
3つを先に伝えると、確かめる連絡が減る
エージェントが知りたいのは、次の3つです。
- 今も転職する気があるか
- いつ頃動くつもりか
- どの方法で連絡してほしいか
この3つを先に伝えると、エージェントは確かめる電話をする理由がなくなります。
そのまま送れる伝え方
状況ごとに、そのまま送れる文を置いておきます。今はまだ動かないとき「今は3か月後くらいに動く予定です。連絡はメールでお願いします。」
他の会社で転職が決まったとき「別の会社で転職先が決まりました。今回は応募を終わりにさせてください。」
転職をやめたとき「今回は転職をやめました。登録を消してください。」
電話がつらいとき「仕事中は電話に出られません。連絡はメールかLINEでお願いします。」
求人の紹介が多すぎるとき「求人のご紹介は、週に1回まとめて送っていただけると助かります。」
応募を急がされたとき「応募するかは、週末に考えてからお返事します。」理由を細かく書く必要はありません。
エージェントは、状況が分かれば次の動き方を決められます。
返事をしないまま放っておくと、連絡が続きやすい
返事をしないまま放っておくと、エージェントは状況が分からないので、連絡が続きやすくなります。一言でいいので、今の状況を返す方が、結果として連絡は早く減ります。
登録を消してほしいとき
転職をやめたときや、他で決まったときは、登録を消してほしいと伝えてかまいません。職業安定法では、エージェントは、仕事を探す人の個人情報を、仕事の目的に必要な範囲でだけ集め、保管し、使うことになっています。
担当者に返信するか、エージェントのサイトの問い合わせ窓口から伝えてください。消したあとに、もう一度転職を考えたくなったら、そのときにまた登録すれば大丈夫です。
💡 ポイント
「いつ動くか」「どの方法で連絡してほしいか」を一言返すだけで、確かめる連絡は要らなくなります。
4. 「内定の辞退を止められる」ときは
ここでは、内定を断るときに知っておきたいことを書きます。
内定を受けるかどうかは、あなたが決めること
検索の候補にも「転職エージェント 内定辞退 しつこい」が出てきます。内定を断るときは、連絡が増えやすい場面です。エージェントは、入社が決まると売上になります。そのため、辞退を伝えると、もう一度考えてほしいと言われることがあります。
ただ、内定を受けるか断るかは、あなたが決めることです。
辞退を伝えるときの一言
辞退するときは、決めた時点で早めに伝えてください。会社は、あなたの返事を待って、他の人の選考を止めていることがあるからです。伝える文は、短くて大丈夫です。
「考えた結果、今回の内定は辞退させてください。ご紹介いただきありがとうございました。」理由を聞かれたら、言える範囲で答えれば十分です。電話で言いにくいときは、メールやLINEで先に伝えてかまいません。文で残る方が、言った・言わないの行き違いも起きません。
引き止められて迷ったら、確かめたいこと
引き止められて迷ったときは、次の2つを自分に聞いてみてください。
- 辞退したい理由は、入社する前に確かめられることか
- 確かめても変わらないことか
確かめられることなら、エージェントに会社へ聞いてもらう方法もあります。確かめても変わらないことなら、気持ちは決まっています。
辞退したあとに、また相談してもいいか
辞退したあとに、別の求人をもう一度紹介してほしくなることもあります。そのときは、同じエージェントに連絡してかまいません。エージェントにとっては、あなたが合う会社に入社することが一番の目的だからです。
5. 国が決めている、エージェントのルール
エージェントは、好きなように動いていいわけではありません。国が決めているルールを知っておくと、連絡が来ても落ち着いて判断できます。
人材紹介は、国の許可がないとできない
人材紹介は、国の許可がないとできません。許可を受けた会社には、許可番号があります。許可番号は、厚生労働省のサイトで誰でも調べられます。
出どころ:厚生労働省「人材サービス総合サイト」
紹介した人に、2年間は転職を勧めてはいけない
国の指針で、エージェントは、自分が紹介して入社した人に、入社した日から2年間は転職を勧めてはいけないと決まっています(期間の決まりがない正社員などの契約で入社した人が対象)。2025年1月1日からは、このルールが人材紹介の許可の条件にも入りました。
出どころ:厚生労働省・都道府県労働局「職業紹介事業の許可条件が追加されます」
なので、入社したあとに、紹介したエージェントから「次の会社に移りませんか」と言われることは、このルールでは認められていません。
「お祝い金」で登録を誘ってはいけない
同じ指針で、「お祝い金」などの名前で、普通の程度を超えるお金を渡して登録を誘うことも禁止されています。これも、2025年1月1日から許可の条件に入りました。
紹介の実績を公開する義務がある
エージェントは、紹介の実績を公開しなければいけないと、法律で決まっています。厚生労働省の「人材サービス総合サイト」には、次のような数字を出すことになっています。
- 1年間に紹介して就職した人の数
- そのうち、期間の決まりがない契約で就職した人の数
- そのうち、6か月以内に辞めた人の数(解雇を除く)
- 手数料の決まり
- すぐ辞めたときに手数料を返す決まりがあるか
出どころ:職業安定法 第32条の16(e-Gov法令検索)/厚生労働省・都道府県労働局「職業紹介事業者の皆様へ」
気になるエージェントがあれば、ここで6か月以内に辞めた人の数を見ておくと安心です。
💡 ポイント
エージェントは国の許可で動いています。許可番号と紹介の実績は、厚生労働省のサイトで誰でも調べられます。
6. 使っていいエージェント・変えていいエージェント
最後に、連絡の多さに疲れたときの判断の目安を書きます。
担当を変えてもらうか、使うのをやめていいエージェント
- 希望と違う求人ばかり送ってくる
- 応募を急がせる理由を、説明してくれない
- 「連絡はメールで」と伝えたのに、電話が続く
担当を変えてほしいときは、問い合わせ窓口に「担当の方を変えていただけますか」と伝えて大丈夫です。変えてもらえるかどうかは、会社によって違います。
使っていいエージェント
- 断ったときに理由を聞いて、次の提案を変えてくれる
- 求人の良いところだけでなく、大変なところも話してくれる
- あなたが決めた連絡の方法と回数に、合わせてくれる
最初の面談で、連絡の方法と回数をこちらから伝えておくと、そのエージェントが合うかどうかが早く分かります。エージェントは会社ごとに、担当者ごとに違います。1人の担当が合わなかったからといって、全部のエージェントが同じとは限りません。
今は使わなくていい人
次のような人は、今エージェントを使わなくても大丈夫です。
- 転職するかどうか、まだ考え始めたばかりの人
- 応募したい会社がもう決まっていて、自分で応募できる人
エージェントの連絡は、今動いている人に合わせて増えます。まだ動くつもりがないなら、動くと決めてから登録しても遅くありません。
私たちのこと
私たちも、国の許可を受けた人材紹介の会社です(許可番号 13-ユ-319323)。上の厚生労働省のサイトで、この番号を調べられます。私たちアゲキャリは、こちらから電話をかけません。
やりとりは、LINEで行います。
転職エージェントがしつこいときによくある質問
まとめ
- 人材紹介の会社は、転職する人からお金を取れません。
- お金は入社した先の会社から払われるので、今動いている人への連絡が多くなります。
- 「いつ動くか」「どの方法で連絡してほしいか」を先に伝えると、確かめる連絡は要らなくなります。
- 内定を受けるかどうかは、あなたが決めることです。
- 許可番号と紹介の実績は、厚生労働省のサイトで誰でも調べられます。
- 希望を伝えても変わらない担当なら、変えてもらってかまいません。
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この記事を書いた人
Against株式会社 代表 芝山 駿
大手の人材会社2社で、約5年間キャリアアドバイザーとして働いてきました。
新卒と中途の両方で、1万人以上の就活・転職の相談を受けてきました。
その経験から、人事が本当に見ているところを書いています。








