
「学歴不問 新卒でもいいのか」と検索したあなたへ。求人に「学歴不問」と書いてあると、新卒の大学生が受けてもいいのか、迷う人もいると思います。この記事では、国の考え方と、私たちが実際に扱っている28卒の求人の数字で答えます。
✔ 結論
新卒が学歴不問の求人を受けても、問題はありません。
学歴不問は「大学名で選ばない」という意味で、新卒の応募を断るという意味ではありません。
私たちが扱う28卒の求人では、129件のうち104件(約8割)が学歴不問でした。
目次
1. 学歴不問の求人、新卒が受けてもいいのか
学歴不問は「新卒お断り」という意味ではない
新卒が学歴不問の求人を受けても、問題はありません。学歴不問は、「どこの大学か、どの学校を出たかで選ばない」という意味です。新卒の応募を断る、という意味ではありません。
新卒向けの求人でも、学歴不問はめずらしくない
私たちが扱っている28卒の求人では、129件のうち104件(約8割)が「学歴不問」でした(2026年11月時点)。
残りの25件は、大学のグループを指定している求人が22件、学歴の条件が登録されていない求人が3件でした。28卒の求人は、新卒の大学生などに向けた求人です。新卒向けの求人でも、学歴不問はめずらしくありません。
知恵袋にも、同じ迷いの質問があった
Yahoo!知恵袋には、こんな質問がありました。
「大卒なのに学歴不問のところ入るのはもったいないですか?」
(出どころ:Yahoo!知恵袋)
この「もったいない」という声には、4章で答えます。
28卒の求人は、9月から11月で2倍以上に増えた
私たちが扱っている28卒の求人は、2026年9月3日には56件でした。2026年11月6日には129件になりました。約2.3倍です。学歴不問の求人の割合は、9月が86%、11月が80.6%でした。数が増えても、学歴不問の求人は8割ほどのままです。
2. 新卒の求人で「学歴不問」は何を意味するか
学歴不問には2つの書き方がある
私たちが扱っている28卒の学歴不問の求人は、次の2つに分かれていました(2026年11月6日時点)。
| 書き方 | 件数 |
|---|---|
| 学歴不問(大学卒以上) | 75件 |
| 学歴不問(専門・短大卒以上) | 29件 |
学校を卒業することは、条件になっている
どちらも、学校を卒業することは条件になっています。そのうえで、どこの大学か、どこの学校かは問わない、という意味です。つまり新卒の求人の「学歴不問」は、多くの場合「大学名で選ばない」ということです。
国は、能力や適性で選ぶことを求めている
国も、会社に向けて採用の考え方を出しています。厚生労働省は、採用では「応募者の適性・能力に基づいた基準」で選ぶことが大切だとしています。また、求人の条件に合う人なら、誰でも応募できるようにすることが大切だとしています。
出どころ:厚生労働省「公正な採用選考の基本」
同じページでは、家族や生活の環境など、仕事の適性や能力と関係のないことで、採るかどうかを決めないことも求めています。学歴不問は、この考え方に合った求人の出し方です。
大学のグループを指定している求人は、129件のうち22件
学歴不問ではなく、大学のグループを指定している求人もあります。私たちが扱っている28卒の求人では、129件のうち22件でした(2026年11月6日時点)。
| 指定している大学のグループ | 件数 |
|---|---|
| 早慶上智 | 1件 |
| GMARCH・関関同立 | 6件 |
| 日東駒専・産近甲龍 | 15件 |
22件のうち15件は、日東駒専・産近甲龍のグループを指定している求人でした。
3. 会社が学歴不問にするのは、なぜか
応募してくる人を増やしたいから
会社が学歴不問にする理由の1つは、応募してくる人を増やしたいからです。大学名でしぼると、そのぶん会える学生が減ります。2025年12月に政府の会議がまとめた資料には、採りたい人数を採れたと答えた会社の割合が、2025年卒では3割台だったと書かれています。
理由として、「応募してくる学生が予定より少ない」「内定を断られることが予定より多い」などが挙がっています。
出どころ:内閣府・文部科学省・厚生労働省・経済産業省「2027年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」(2025年12月26日・関係省庁連絡会議)
採りたい人数がそろわない会社は、少なくありません。
会って話した中身で選びたいから
もう1つの理由は、大学名より、会って話した中身で選びたいからです。
元人材会社のキャリアアドバイザー
芝山 駿
人材会社2社で約5年、私は就活と転職の相談を受けてきました。
その中で見てきた中では、大学名でしぼっていたのは大手の会社でした。そうした会社では、ESの段階で落ちて、面接まで進めないことがありました。
一方で、大学名でしぼっていなかった会社は、面接で人柄を見ていました。
営業の求人が多いことも、理由の1つ
私たちが扱っている28卒の求人129件のうち、営業の仕事に就く可能性がある求人は94件でした(入社してから仕事が決まる求人29件を含む)。営業の仕事では、お客さんと話すことが仕事の中心になります。そのため、面接での話し方や受け答えを見て決めたい、と考える会社があります。
学歴不問でも、選考はある
学歴不問は、「誰でも受かる」という意味ではありません。大学名で選ばないかわりに、ESや面接などで選びます。
💡 ポイント
学歴不問の会社は、大学名で人数をしぼるかわりに、面接で人柄を見ていました。面接で話せる場面が、そのぶん多くなります。
4. 「大卒なのに学歴不問はもったいない」は本当か
もったいないと言われる理由
「大卒なのに学歴不問の会社はもったいない」と言われることがあります。高校を出た人も受けられる会社なら、その考え方にも理由があります。大学を出た人しか受けられない会社に、先に挑戦できるからです。
大学卒が条件の会社に先に挑戦し、決まらなければ学歴不問で
高校を出た人も受けられる学歴不問の会社と迷っているなら、人材会社にいた経験から言うと、大学を出た人しか受けられない会社に、まず挑戦してみるのがいいと思います。それで決まらなかったら、学歴不問の会社を受ければいいと思います。学歴不問の会社を受けることは、悪いことではありません。
学歴不問の104件のうち75件は、大学を出ていることが条件
ただ、私たちが扱っている学歴不問の求人104件のうち、75件は「大学を出ていること」が条件です(2026年11月6日時点)。この75件は、大学名を問わないだけで、大学を出た人向けの求人です。高校を出た人も受けられる学歴不問とは、中身が違います。
私たちが扱う学歴不問の求人に、高校卒から受けられるものはなかった
残りの29件は、「専門学校・短大を卒業していること」が条件でした。つまり、私たちが扱う28卒の学歴不問の求人104件は、どれも大学卒以上か、専門・短大卒以上が条件でした(2026年11月6日時点)。高校を出た人も受けられる学歴不問の求人は、この中にはありませんでした。
💡 ポイント
「学歴不問」には、大学卒以上が条件のものと、専門・短大卒以上が条件のものがあります。私たちが扱う学歴不問の求人では、104件のうち75件が大学卒以上でした。
5. 学歴不問の会社はブラック?働きやすさの確かめ方
学歴不問かどうかと、働きやすさは別の話
「学歴不問の会社は働きにくい」という話を聞くこともあるかもしれません。でも、学歴不問かどうかと、働きやすさは別の話です。働きやすさは、学歴の条件ではなく、会社ごとの中身で決まります。
辞める人の割合は、会社の大きさや業種で違う
厚生労働省は、新卒で就職した人が3年以内に辞めた割合を、毎年まとめています。2023年3月に大学を出て就職した人では、3年以内に辞めた人は31.2%でした。前の年より2.6ポイント下がっています。この割合は、会社の大きさや業種によって違います。
| 働いていた場所 | 3年以内に辞めた割合(大学卒) |
|---|---|
| 社員5人未満の事業所 | 58.2% |
| 社員30〜99人の事業所 | 39.7% |
| 社員100〜499人の事業所 | 31.7% |
| 社員500〜999人の事業所 | 29.0% |
| 社員1,000人以上の事業所 | 24.2% |
| 宿泊業・飲食サービス業 | 49.9% |
| 生活関連サービス業・娯楽業 | 49.8% |
| 教育・学習支援業 | 42.3% |
| 小売業 | 38.1% |
出どころ:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和5年3月卒業者)を公表します」(2026年10月23日公表)
社員1,000人以上の事業所の24.2%と、5人未満の事業所の58.2%では、2倍以上の差があります。この調査は、会社の大きさと業種で分けています。学歴不問かどうかでは分けていません。
会社に「職場の情報」を出してもらえる国の仕組み
若者の雇用についての法律(若者雇用促進法)には、職場の情報を会社に出してもらう仕組みがあります。この仕組みの対象は、新卒などを対象に募集している会社です。応募する人や応募しようとしている人が求めると、会社は決まった3つの分野から、それぞれ1つ以上の情報を出すことになっています。
| 分野 | 出してもらえる情報の例 |
|---|---|
| 募集・採用の状況 | 過去3年間の新卒の採用人数と辞めた人数、平均の勤続年数 |
| 仕事の力を伸ばす取り組み | 研修があるかと、その中身 |
| 働き方の状況 | 前の年の月平均の残業時間、有給休暇の平均の取得日数 |
出どころ:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「就労実態等に関する職場情報を応募者に提供する制度について」
同じ資料には、情報を求めたことを理由に、会社がその人を不利に扱ってはいけないとも書かれています。この仕組みは、2016年3月1日から始まっています。学生本人だけでなく、ハローワークや、私たちのような職業紹介の会社から、会社に情報を求めることもできます。
情報を求めるときは、メールや書面で、名前・連絡先・学校名と学年・情報がほしいことを会社に伝えます。就職サイトや会社の採用ページでプレエントリー(正式な応募の前に、名前や学校名を登録すること)をした場合も、情報を求めたことになるとされています。
若者の働き方がよい中小企業を、国が認める制度もある
厚生労働省には、「ユースエール認定」という制度もあります。若者の採用や育成に力を入れていて、残業が少ない・辞める人が少ないなどの中小企業を、厚生労働大臣が認める制度です。
💡 ポイント
働きやすさは、学歴不問かどうかでは分かりません。残業時間や辞めた人の数は、国の仕組みを使って会社に聞くことができます。
6. 学歴不問の28卒の求人には、どんなものがあるか
学歴の条件で分けた129件
私たちが扱っている28卒の求人は、2026年11月6日時点で129件でした。
| 学歴の条件 | 件数 |
|---|---|
| 学歴不問(大学卒以上) | 75件 |
| 学歴不問(専門・短大卒以上) | 29件 |
| 大学のグループを指定している | 22件 |
| 学歴の条件が書かれていない | 3件 |
129件のうち104件は、大学名を問わない求人です。
働く場所と仕事の種類
働く場所は、東京が99件、大阪が74件、兵庫が40件、京都が30件でした(1つの求人に複数の場所があるので、重なりがあります)。大阪・京都・兵庫のどれかで働ける求人は、80件ありました。職種は営業が中心です。営業の仕事に就く可能性がある求人が、129件のうち94件ありました。
この94件には、入社してから仕事が決まる求人29件が入っています。営業以外の仕事の求人は35件でした。
「学歴不問」でも、別の学歴の基準がある求人
「学歴不問」と書いてあっても、会社ごとに別の条件がある場合があります。私たちが扱っている学歴不問の求人104件のうち、10件は「会社ごとの大学リストを確かめてから紹介する」決まりになっていました(2026年11月6日時点)。なので、受ける前に1件ずつ確かめるのが安全です。
インターン参加が条件の求人は、129件のうち15件
同じ129件の本文を全部読み、インターンとの関係も調べました。インターン参加が選考の条件になっている求人は、129件のうち15件でした(2026年11月6日時点)。それ以外の多くの求人は、インターンに参加していなくても応募できます。
学歴不問の求人でよくある質問
まとめ
- 新卒が学歴不問の求人を受けても、問題はありません。
- 新卒の求人の学歴不問は、多くの場合「大学名で選ばない」という意味です。
- 会社が学歴不問にするのは、応募を増やしたいからと、会って話した中身で選びたいからです。
- 学歴不問かどうかと働きやすさは別の話です。職場の情報は、国の仕組みで会社に聞くことができます。
- 私たちが扱う28卒の求人では、129件のうち104件が学歴不問でした。104件は、どれも大学卒以上か、専門・短大卒以上が条件でした。
学歴不問かどうかより、その会社で何をするかを見て選んでください。
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この記事を書いた人
Against株式会社 代表 芝山 駿
大手の人材会社2社で、約5年間キャリアアドバイザーとして働いてきました。
新卒と中途の両方で、1万人以上の就活・転職の相談を受けてきました。
その経験から、人事が本当に見ているところを書いています。






